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第6問A
正解・配点
問1:4(3点)
問2:3(3点)
問3:4(3点)
問4:2(3点)
和訳・解説
本文
あなたはスポーツの安全性に関する学級プロジェクトに取り組んでおり、次の記事を見つけました。あなたはこれを読み、そこで気付いたことをクラスメイトに伝えるためのポスターを制作中です。
アイスホッケーをより安全に
アイスホッケーは世界中の様々な人々に楽しまれている団体競技です。この競技の目的は、ホッケースティックを使って「パック」と呼ばれる硬いゴムの円盤を相手のゴールネットの中に入れることです。各チーム6人ずつの2チームが、硬くてよく滑る氷のリンクの上を素早く動き回る競技です。選手たちは、パックを空中に打ち合いながら、時速30kmもの速度に達することもあります。この速度では、選手もパックも重大な危険の原因になりかねません。
競技のスピードとアイスリンクの表面の滑りやすさは選手の転倒や選手同士の衝突を容易に引き起こし、結果として様々な怪我につながります。選手を守るため、ヘルメット、グラブ、肩、肘、脚のパッドといった装備品が長年にわたり導入されてきています。しかし、こうした努力があっても、アイスホッケーが脳震盪につながる確率は高いままです。
脳震盪は脳の負傷であり、脳の機能に影響を及ぼします。頭、顔、首といった部位への直接的または間接的衝撃によって引き起こされ、ときには一時的な意識喪失を引き起こすこともあります。深刻さの低いケースでも、短時間ではありますが、選手はまっすぐ歩けなくなったり、ものがぼやけて見えたりするほか、耳鳴りがすることもあります。選手は軽い頭痛を感じるだけで、脳を負傷していることに気付いていないにちがいないと考える人もいます。
負傷の深刻さに気付かないことに加えて、選手たちは指導者がどう思うかということを心配してしまう傾向にあります。これまでは、指導者は痛みに耐えてプレイするタフな選手を好みました。換言すると、負傷した選手はすぐにプレイを中断するのが論理的思考と思われるのですが、多くの選手はそうしなかったのです。しかし、ここ最近になって、脳震盪はその後一生涯に渡って深刻な影響を及ぼしかねないことがわかってきました。脳震盪の病歴を持つ人は、集中することや眠ることに障害を抱える可能性があるのです。その上、鬱や情緒不安定といった精神障害に悩まされる可能性もあります。嗅覚と味覚に障害を抱えてしまった選手もいるのです。
カナダと米国のチームから成るNHL(National Hockey League)は、脳震盪に対処するためにより厳格なルールとガイドラインを策定してきました。例えば、2001年には顔面を保護するためにバイザー(透明なプラスチック製品)付きヘルメットの着用を導入しました。当初は任意制だったため多くの選手が着用しないことを選択しました。しかし、2013年からは着用は義務化されています。NHLはさらに、2004年には、故意に選手の頭部を殴打した選手には、出場停止や罰金などのより厳しいペナルティーを科すことにしました。
2015年、NHLは脳震盪スポッターシステムを導入しました。このシステムでは、ライブ配信やリプレイ映像を監視するNHLの公式スタッフが、試合中に視認可能な脳震盪の兆候がないか注視するのです。当初は医学的研修を受けていない2人の脳震盪スポッターがアリーナで試合を監視していました。その翌年には、医学的研修を受けた脳震盪スポッターが1~4人加えられました。彼らはNHLの拠点であるニューヨークオフィスから各ゲームを監視しました。スポッターがある選手が脳震盪を起こしていると判断すると、その選手はゲームから除外され、「安静室」に運ばれて医師の診察を受けます。医師が許可を出さない限り、その選手はゲームに戻ることはできません。
アイスホッケーの安全性を高めることにおいて、NHLは多くの進歩を遂げてきました。脳震盪の原因と結果がより詳しくわかるにつれて、選手の安全性を確保するため、NHLがさらなる手段を講じることは間違いないでしょう。安全性が高まれば、アイスホッケーの選手とファンの増加にもつながることでしょう。
アイスホッケーをより安全に
アイスホッケーとは?
|
主要な問題:高い脳震盪率
脳震盪の定義 脳の機能に影響を及ぼす脳の負傷 |
脳震盪の影響 | |
短期的
|
長期的
|
解決策
National Hockey League(NHL)は
|
要約
アイスホッケー選手は脳震盪を起こす危険性が高い。したがって、NHLは[42]
【解説】
第6問らしい内容の文章で、段落ごとにテーマを整理しながら追っていくと理解しやすい。語彙レベルは標準的で、難単語 concussion(脳震盪)は本文中に説明があるし、アイスホッケーを多少でも知っていれば状況も思い浮かべやすいため困ることはない。本文の後の要約を埋めていくために設問に答えていくことになるが、これが読解の大きなヒントになっているため、難易度は決して高くない。時間配分さえ間違えていなければ、大きな得点源になっただろう。
【語句】
・safety「安全(性)」
・article「記事」
・object「目的」
・rubber「ゴム」
・engage in O「Oに取り組む/Oに従事する」
・slippery「滑りやすい」
・reach O「Oに到達する」
・cause「原因」⇔ effect「結果」
・cause O「Oを引き起こす」
・serious「深刻な」
・surface「表面」
・fall down「転倒する」
・bump「衝突する」
・result in O「Oという結果になる」
・injury「負傷」
・in an attempt toV「Vするために」
・attempt「試み」
・equipment「装備品」
・elnbow「肘」
・effort「努力」
・rate「率」
・affect「影響を及ぼす」
・either A or B「AかBかどちらか」
・direct「直接的な」
・indirect「間接的な」
・impact「衝撃」
・temporary「一時的な」
・loss「喪失」
・consciousness「意識」
・experience O「Oを経験する」
・slight「ほんのわずかな」
・injure O「Oを負傷させる」
・in addition to O「Oに加えて」
・addition「追加/足し算」
・seriousness「深刻さ/真剣さ」
・tendo toV「Vする傾向にある」
・prefer O「Oのほうを好む」
・tough「頑丈な/強い」
・in spite of O「Oにもかかわらず」
・in other words「言い換えると」
・logical「論理的な」
・get hurt「負傷する」
・recently「最近」
・last「続く」
・lifetime「一生」
・concentrate「集中する」
・moreover「その上」
・suffer (from) O「Oに苦しむ」
・psychological「精神的な」
・depression「鬱」
・disorder「障害」
・consist of O「Oから成る」
・strict「厳しい」
・deal with O「Oに対処する」
・attach A to B「AをBに取り付ける」
・optional「選択制の/任意の」
・penalty「罰」
・suspension「出場停止」
・fine「罰金」
・deliberately「故意に」
・spotter「監視者/観測者」
・spot O「Oを発見する」
・official「職員/役員」
・with access to O「Oの利用を許された」
・live「生放送の」
・watch for O「Oを注意深く見守る」
・visible「目に見える」
・indication「指示/兆候」
・medical「医学の」
・monitor O「Oを監視する」
・head office「本社」
・remove O「Oを取り除く」
・examination「検査/試験」
・allow O toV「OがVすることを許す」
・permission「許可」
・make progress「進歩する」
・surely「確実に」
・further「さらに/さらなる」
・take a measure「対策を講じる」
・lead to O「Oにつながる」
・increase in O「Oの増加」
【文法】
・sending the puck into the air
⇒ 分詞構文の一種で、付帯状況を表す「~しながら」と訳すと意味が通じる。2段落目の resulting in ~の部分も同様。
・make it easy for players to fall down
⇒ この it は仮目的語と呼ばれるもので、後の不定詞部分を当てはめて読むことで意味が通じる。全体では make O C「OをCにする」という第5文型の形。
・an injury to the brain that affects the way it functions
⇒ 関係代名詞 that の先行詞は brain ではなく injury であることに注意。先行詞を判断するには関係代名詞を先行詞に置き換えて読めばよい。もし brain を当てはめてしまうと、「脳が脳の機能のしかたに影響を及ぼす」となってしまう。injury であば、「負傷が脳の機能のしかたに影響を及ぼす」となり意味が通る。
⇒ 上のように読むためには the way it functions も正しく読める必要がある。この the way は 関係副詞 how と置き換えができるもので、how it functions「それ(脳)が機能する方法=脳の機能のしかた」と読むことで意味が通じる。もちろんわざわざ how に置き換えず、the way SV「SVのしかた」と覚えても構わない。
・many did not
⇒ many の後に players が、not の後に stop playing がそれぞれ省略されている。入試ではよく簡潔な短文ほど読みにくいと言われるが、多くの場合省略に気付けるかどうかがカギとなる。
・serious effects that last lifetime
⇒ 関係代名詞 that の先行詞が effects であり複数形のため、後の動詞 last には三単現 s がついていない。こういう場合、last のように動詞以外の品詞を持ちあわせている(むしろメインの)単語は動詞だと気づかずに誤読するおそれが出てくる。先行詞が単数か複数かは常に意識しておきたい。
・visors―pieces of plastic attached to the helmet that protect the face
⇒ 関係代名詞 that の先行詞は直前の helmet ではなく pieces である。that の後の動詞(protect)に三単現の s がついていないことから、この that の先行詞は複数形と判断することができる。つまり、この部分の直訳は「顔を保護するヘルメット」ではなく「顔を保護する部品」となる。
・have trouble concentrating
⇒ have trouble Ving「Vすることに問題がある/Vしにくい」これは動名詞の熟語表現の1つ。
・NHL officials with access to live streaming and video replay watch for ~
⇒ 主語と動詞がかなり離れているため注意。主語は NHL officials で動詞は watch for である。主語が複数形なので三単現の s がつかないが、そのせいで名詞として使うこともある watch が動詞だと即座には気づきにくく、読解が苦手な人には難易度の高い文である。
⇒ with access to O「Oの利用を許された」という表現になじみが薄いとより難しくなる。ここでは「ライブストリーミングやリプレイ映像を見ることのできる」といった意味で、直前の名詞 NHL officials を修飾している(形容詞句による後置修飾)。
・ensure players safety
⇒ players safety を「選手の安全」と読むのは誤り。これは第4文型の構造で、ensure O1 O2「O1のためにO2を確保する」=ensure O2 for O1 という知識が必要。
設問・選択肢
問1 あなたのポスターの空所[39]を補うのにもっとも適切なものを下の選択肢から一つ選びなさい。
- 攻撃的な振舞い
- 思考困難
- 人格変化
- 視界不良
【解説】
空所39は脳震盪の短期的影響の具体例を挙げる場所なので、本文で書かれている「ものが見えにくくなる」に相当する 4 が正しい。
【語句】
・aggressive「攻撃的な/積極果敢な」
・behavior「振舞い」
・personality「人格」
・unclear「不明瞭な」
問2 あなたのポスターの空所[40]を補うのにもっとも適切なものを下の選択肢から一つ選びなさい。
- 視力の喪失
- 記憶障害
- 睡眠障害
- 歩行不安定
【解説】
空所40は脳震盪の長期的影響の具体例を挙げる場所なので、本文で書かれている「睡眠に問題を抱える」に相当する 3 が正しい。
【語句】
・eyesight「視力」
・unsteady「不安定な/ぐらぐらする」
問3 あなたのポスターの空所[41]を補うのにもっとも適切なものを下の選択肢から一つ選びなさい。
- 選手が試合に戻ることを許可する
- 脳震盪を起こしている選手を検査する
- 脳震盪を起こした選手に罰金を科す
- 脳震盪の兆候を示している選手を特定する
【解説】
空所41は脳震盪スポッターを導入した目的なので、本文から脳震盪スポッターの役割を探すと「試合中に視認可能な脳震盪の兆候がないか注視する」とあるため 4 が正しい。1 と 2 は医師の仕事であり、3 は頭部を故意に狙って攻撃した選手への罰則の一部である。
【語句】
・fine O「Oに罰金を科す」
・identify O「Oを特定する」
・sign「兆候」
問4 あなたのポスターの空所[42]を補うのにもっとも適切なものを下の選択肢から一つ選びなさい。
- 選手がより強靭になることを期待し続けてきた
- 新たなルールとガイドラインを施行し続けてきた
- 指導者に医学的研修を施した
- バイザー着用を任意制にした
【解説】
空所42は脳震盪に対してNHLが行ってきたことであり、本文に記述があるのは 2 のみなので 2 が正しい。4 については下記参照。
【語句】
・expect O toV「OがVすることを期待する」
・implement O「O(法律など)を施行する」
【文法】
・made wearing of visors optional
⇒ make O C「OをCにする」の構造。なお、wearing visors ではなく wearing OF visors となっているのは、wearing が動名詞ではなく純粋な名詞として働いていることを意味する。あえて和訳で区別するなら、動名詞は「着用すること」、名詞は「着用」となるだろう。
第6問B
※この問題の内容に関して、正確さ・適切さなどの点で意見が出されています。以下の記事も併せてご覧ください。
共テ英語の問題文に誤解を招く表現 日本食品添加物協会が危惧表明
正解・配点
問1:3(3点)
問2:3(3点)
問3:3,5(3点)※順不同、完全解答
問4:4(3点)
和訳・解説
本文
あなたは保健の授業で栄養について勉強しています。さまざまな甘味料についての知識を深めるため、教科書の中の次の文章を読むことになっています。
ケーキ、キャンディ、清涼飲料水――私たちのほとんどは甘いものが大好きです。事実、英語では若者が「Sweet!」と言う場合、何かが「good」であることを意味することもあります。甘さについて考える場合、私たちが想像するのはよくある白砂糖であり、それはサトウキビかテンサイから作られています。しかし、科学的発見によって、甘さの世界はすっかり変わってしまいました。今や、砂糖は多くの他の植物から抽出することができます。もっともわかりやすい例はコーンです。コーンは豊富で、安価で、簡単に加工ができます。異性化糖(HFCS)と呼ばれる糖は、一般的な砂糖の1.2倍ほど甘いのですが、きわめて高カロリーです。科学をさらにもう一段階進めていくことで、科学者は、ここ70年ほどの間に多種多様な人工甘味料を開発してきました。
米国国民健康栄養調査が出した最近の結論によれば、平均的な米国人のエネルギー摂取量のうち14.6%が「添加糖」によるものだということです。添加糖とは、ホールフード(加工や精製が一切またはほとんど行われていない食品)に由来しない糖類のことを指します。たとえばバナナはホールフードですが、クッキーには添加糖が含まれています。添加糖のカロリーの半分以上が甘い飲み物とデザートから来ています。多量の添加糖は、肥満を始めとしたさまざまな健康問題など、私たちの身体に悪影響を及ぼします。この理由から、多くの人々が飲み物や菓子、デザートの代わりとなる低カロリーの飲食物を選んでいるのです。
白砂糖の天然代替物としては黒砂糖、蜂蜜、メイプルシロップなどがありますが、これらはカロリーも高い傾向にあります。その結果、砂糖の代替物としては、ほとんどが人工合成化学物質である「低カロリー甘味料(LCSs)」が人気を博してきました。今日最もありふれた LCSs は、アスパルテーム、アセスルファムカリウム(Ace-K)、ステビア、そしてスクラロースです。すべての LCSs が人工物というわけではありません。ステビアは植物の葉から作られます。
代替甘味料は料理には使いづらいかもしれません。加熱してはいけないものがあるほか、ほとんどが白砂糖よりはるかに甘みが強いからです。アスパルテームと Ace-K は砂糖の200倍の甘さがあります。ステビアは300倍甘く、スクラロースの甘さはそのステビアの倍あるのです。新たに作られた甘味料の中には、これらをさらに凌ぐほど甘みの強烈なものもあります。ある日本の企業が最近開発した「アドバンテーム」は、砂糖の2万倍の甘さです。この物質がごく微量あれば、甘みをつけるには十分なのです。
甘味料を選ぶときは、健康問題を考えることが重要です。たとえば、大量の白砂糖を使ってデザートを作ると、肥満に繋がりかねない高カロリーの料理ができてしまいます。LCSs を好む人々が存在するのはまさにこの理由のためなのです。しかし、カロリーは別として、人工の LCSs の摂取と種々の健康問題を結び付けるある調査があります。LCSs の中には発癌性の疑われている強い化学物質を含むものや、記憶力や脳の発達に影響を及ぼすことが示されているものもあり、特に幼い子どもや妊娠中の女性、高齢者にとっては危険があるかもしれないのです。比較的天然の代替甘味料も少しあり、キシリトールやソルビトールはカロリーも低めです。しかし残念ながら、これらは体内を通り抜けるのがきわめて遅いため、大量に摂取すると胃の不調を引き起こすことがあります。
何か甘いものが欲しいとき、ありとあらゆる情報をもってしても、砂糖などの一般的で高カロリーの甘味料を使い続けるか、それとも LCSs を使うかを決めるのは困難です。今日の多種多様なガムやアメには複数の人工甘味料が含まれています。ところが、温かい飲み物には人工甘味料を入れないようにしているような人々でも、そうした商品を購入しているかもしれないのです。私たち一人ひとりが、これら代替甘味料の一つひとつをそれぞれ比較衡量して、各々の必要性と状況に最も適した甘味料を選ぶ必要があります。
【解説】
こちらもまさに第6問に相応しい説明文であり、リード文にある通り甘味料についての知識を少し深めることができたのではないだろうか。
ともあれ、第6問AとBを合わせるだけでもなかなかの分量となる。第1問からここまで時間に余裕をもって辿り着くことができる人の英文読解力はかなり高いと言えるだろう。
高2生など、これから共通テストの受験を控えている人は、正確さだけでなく速さを意識した学習が大切になるので、最も有効な手段である音読をぜひとも取り入れてもらいたい。
設問・選択肢は非常に素直なので、本文が正しく読めていれば特に躓いたり引っかかったりすることはないだろう。
【語句】
・nutrition「栄養」
・passage「文章」
・various「さまざまな」
・sweetener「甘味料」
※sweeten O「Oに甘みをつける」
・sweetness「甘さ」
・imagine O「Oを想像する」
・ordinary「ごく普通の/平凡な」
・sugar cane「サトウキビ」
・sugar beet「テンサイ」
・discovery「発見」
・extract A from B「BからAを抽出する」
・obvious「明らかな」
・abundant「豊富な」
・inexpensive「安価な」
・process O「Oを加工する」
・fructose「果糖」
・regular「定番の/いつもの」
・take O one step further「Oをさらに一歩進める」
・develop O「Oを発展させる」
・a wide variety of O「多種多様なO」
・artificial「人工の」
・recent「最近の」
・examination「検査」
・survey「調査/概観」
・conclude (that) SV「SVと結論付ける」
・average「平均的な」
・intake「摂取」
・refer to O「Oを指し示す」
・be derived from O「Oに由来する」
・contain O「Oを含む」
・negative「負の」
・include O「Oを含む」
・excessive「過剰な」
・gain「獲得」
・substitute for O「Oの代用品」
・alternative to O「Oの代替物」
・consequently「結果として」
・chemical combination「化学合成物質」
・common「共通の/ありふれた」
・heat O「Oを加熱する」
・intense「強烈な」
・substance「物質」
・require O「Oを要求する」
・consider O「Oを考える」
・result in O「Oという結果になる」
・dish「皿/一品料理」
・lead to O「Oにつながる」
・prefer O「Oのほうを好む」
・research「調査」
・link A with B「AをBと結びつける」
・consume O「Oを消費する」
・concern「関心事/重大事」
・suspect A of B「AにBの疑いをもつ」
・cancer「癌」
・especially「特に」
・pregnant「妊娠した」
・elderly「高齢の」
・relatively「比較的」
・extremely「きわめて」
・amount「量」
・stomach「胃」
・with all O「どんなにOがあろうとも」
・whether A or B「AとBのどちらであるか」
・variety「種類」
・one or more「複数の」
・nonetheless「それにもかかわらず」
・individual「個人」
・weigh O「Oを比較衡量する」
・suit O「Oに適している」
・circumstance「事情/境遇/状況」
【文法】
・HFCS is about 1.2 times sweeter than regular sugar
⇒ 比較級の前に倍数を置いた表現。倍数の代わりに much や far を置いて「はるかに」という意味を表す場合もある。
・many choose low-calorie substitutes
⇒ many が単体で主語となっている場合は直前に出た名詞を補うか、それが適当でない場合は people を補って読むこと。
・Alternative sweeteners can be hard to use
⇒ 不定詞の目的語が主語に移動したいわゆる「難易構文」または「tough(タフ)構文」と呼ばれる形。第1段落の Corn is … ease to process も同様。
・sucralose has twice the sweetness of stevia
⇒ sucralose is twice as sweet as stevia の書き換え。一般化すると「倍数 as 形容詞 as」は「倍数 the 名詞 of」と表せるということ。形容詞の名詞形は sweet や happy のように語尾に -ness を付けるものが多いが、long – length、high – height、heavy – weight など例外も多いので地道に覚えていこう。
・There are those who prefer LCSs
⇒ those who ~ は「~な人々」の意味であり、those people who と people を補って読む。
・for this very reason
⇒ この very は形容詞であり、後に続く名詞にある事柄が最も当てはまるということを示す。「まさしく/ほかならぬ/正真正銘の」といったさまざまな訳語が考えられる。
・the elderly
⇒ elderly の後に people を補って読む。一般的には「the+形容詞=名詞」という覚え方をする。この場合複数扱いになることに注意するほか、必ずしも「人」とは限らない( people を補うのが適切でないことがある)ことに注意。
設問・選択肢
問1 あなたは現代科学が[43]によって甘さの世界を一変させたことを学んだ。
- 甘みの強い新種の白砂糖を発見したこと
- 米国人のエネルギー摂取量を測定すること
- 多様な新しい選択肢を提供すること
- 自然環境から新たに開発された多くの植物を利用すること
【解説】
本文には「科学者はここ70年ほどの間に多種多様な人工甘味料を開発してきた」とあるので 3 が正しい。
【語句】
・measure O「Oを測定する」
・environment「環境」
問2 あなたは今勉強した情報をまとめようとしている。表を完成させるにはどのようにすべきか。[44]
※図省略
- (A) ステビア (B) スクラロース (C) Ace-K、アスパルテーム (D) HFCS
- (A) ステビア (B) スクラロース (C) HFCS (D) Ace-K、アスパルテーム
- (A) スクラロース (B) ステビア (C) Ace-K、アスパルテーム (D) HFCS
- (A) スクラロース (B) ステビア (C) HFCS (D) Ace-K、アスパルテーム
【解説】
甘みの強さ順に並べる問題。本文の記述をまとめると、
・HFCS:砂糖の1.2倍
・アスパルテーム、Ace-K:砂糖の200倍
・ステビア:砂糖の300倍
・スクラロース:ステビアの2倍
以上のようになるので 3 が正しい。
【語句】
・summarize O「Oを要約する」
・table「表」
問3 あなたが読んだ記事によると、次のうち真実であるのはどれか。(2つ選べ。ただし順序は問わない。)[45]・[46]
- 代替甘味料は体重増加の原因であることが証明されている。
- 米国人は代替甘味料から14.6%のエネルギーを得ている。
- 植物から代替甘味料を得ることは可能である。
- ほとんどの人工甘味料は加熱調理に用いることが簡単である。
- キシリトールやソルビトールのような甘味料は素早く消化されない。
【解説】
本文の知識だけを使うと、「ステビアは植物の葉に由来する」と書かれているので 3 は正しい。他にも黒糖はサトウキビから、メイプルシロップはサトウカエデの樹液からとれるのでこれらも植物由来である。
また「キシリトールやソルビトールはカロリーは低めだが、体内を通り抜けるのがきわめて遅い」と書かれているため 5 も正しい。
1 は、白砂糖に代わる天然の甘味料には黒砂糖、蜂蜜、メイプルシロップなどがあり、これらが高カロリーであるがゆえに低カロリーの人工甘味料が開発されてきたということが書かれているので誤りである。
2 は、代替甘味料ではなく添加糖(added sugar)なので誤りである。
4 は、本文に「一部の代替甘味料は料理には使いづらい」と書かれているので誤り。
【語句】
・following「後に続くもの」
・option「選択肢」
・order「順番」
・matter「重要である」
・be proven toV「Vすることが証明されている」
・possible「可能な」
・digest O「Oを消化する」
【文法】
・Most artificial sweeteners are easy to cook with
⇒ 難易構文(もしくはタフ構文)である。詳しくは本文全訳下の【文法】欄を参照のこと。
問4 筆者の考え方について説明する場合、最も適切なものは次のうちどれか。
- 筆者は飲み物やデザートに人工甘味料を使うことに反対している。
- 筆者は、人工甘味料は従来の甘味料の座を見事に奪いとったと考えている。
- 筆者は、将来的な利用を見据え、さらに甘みの強い製品を開発することが重要だと述べている。
- 筆者は、各々にとって納得のいく甘味料を選ぶことに焦点を当ててはどうかと述べている。
【解説】
最終段落最終文において、「我々一人ひとりが、代替甘味料をそれぞれ比較衡量して、各自の必要性と状況に最も適した甘味料を選ぶ必要がある」と述べている。これに合致するのは 4 である。
【語句】
・descrive O「Oを説明する」
・author「筆者」
・appropriate「適切な」
・argue against O「Oに反対する」
・successfully「見事に」
・replace O「Oに取って代わる」
・invent O「Oを発明する」
・product「製品」
・suggest (that) SV「SVをほのめかす」
・focus on O「Oに焦点を当てる」
・make sense「納得がいく/意味が通じる」
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