Since SV
「SVなので」
sinceは現在完了形を習うときに「~以来」の意味で出てきますが、それだけではなく、今回のように「~なので」という理由を表す意味でも使われるので覚えておきましょう。
少し詳しく言うと、sinceが表すのは既知の理由です。相手も知っているという前提で、確認のような意味合いで使います。たとえば「あなたはもう20歳なんだからしっかりしなさい」のような場合です。
これに対し、because は未知の理由です。相手がその理由を知らない前提で使います。why に対する返答に使われるのが because なのはこのためです(この場合 since は不可)。
the population of China is so large
「中国の人口はとても多い」
日本語では「多い」としますが、英語では「大きい」(large)となっていますね。
population「人口」とは、言い換えれば the number of people「人の数」のこと。このように、number に置き換えられる単語はすべて large / small で表します。
もっと言えば、number とは1,2,3…のこと。1と2ではどっちが「大きい」?と考えるので、number には large / small が用いられると考えましょう。
同じように、large / small で表「多い/少ない」を表す単語をいくつか挙げておきます。これらは many / few、much / little、a lot などでは表せないことに注意してください。
- amount「量」
- attendance「出席者」
- audience「聴衆」
- expense「費用」
- family「家族」
- fortune「財産」
- income「収入」
- quantity「量」
- sum「金額」
so large の so もあわせて注意しておきましょう。so は基本的に指示語であり、「それほど」の意味です。この「それ」が指すものが文中に見当たらなければ、普通は一般常識を指します。
この文もそうで、「中国の人口はあれだけの規模だ」と訳すとsoのニュアンスがだいぶ出てきます。もちろん、「あれ」とは中国の人口が世界一であるという一般常識を指します。
ただ、いちいち so が指示語であることを日本語に出すとかえって読みづらくなる場合が多いので、簡単に「とても」と訳されている場合が多いです。
しかし、わかっていて訳すのと知らずに訳すのとでは理解力に大きな差が生じます。
so が出てきたときは常に何を指しているか意識して読むようにしましょう。文の理解が大きく深まることを保証します。
than any other language
「他のどの言語と比較しても」
実質的に最上級と同じ意味です。注意すべきは、主語が単数であれば any other の後の名詞も単数形にするということです。
Second to ~
「~に対する第2位」
特に難しい表現ではありませんが、これを応用した次の表現は大切ですので押さえておきましょう。
be second to none
「誰にも負けない、並ぶ者はない」
例:
His record as a pitcher is second to none.
「投手としての彼の記録に並ぶ者はない。」
second to none は直訳すると「存在しないものに対して第2位」ということで、逆に取れば、第2位にさせる相手が存在しないということ。つまり、第1位であることを強調する表現なんですね。
this is because SV
「これはSVだからだ」
理由の部分を強調させる表現です。この場合、相手は当然ながらその理由を知らない前提ですので because が使われています。This is since ~とは言いません。
there are a lot of English people
「イギリス人がたくさんいる」
いわゆる there is 構文です。there は訳さず、be動詞は「いる/ある」と訳すというのがお約束ですね。
この there is 構文は、文型を考える場合に注意が必要です。there は S(主語)ではありません。
理由は簡単で、there の後のbe動詞が is になるか are になるかを決めるのはその後に続く名詞だからです。be動詞は主語に合わせて形を変えますから、there ではなく後の名詞が主語と考えるのが妥当ということです。
in fact
「実際、実は」
特に気に留めない表現でしょうが、実は大きく分けて2つの重要な用法を持ちます。これらを意識して読むと文の理解が深まります。
1. 事実確認用法
「実際」という日本語からも分かりますが、うわさとか想像の話ではなく、現実の状態はどうか、ということを教えますよ、という合図になります。
要するに、自分の主張が正しいことを事実を使って証明しようとするときに使われる用法ということです。今回の問題もまさにコレです。
2. (予想・うわさなどの)否定用法
「~だと思うでしょ。でも実際はね・・・」というニュアンスです。
but や however などの「しかし」系の語句と同時に用いられることが多いのでわかりやすいです。
この2つは似ているように思えるかもしれませんが、直前までの内容を肯定する内容を続けるか、否定する内容を続けるか、という明確な違いがあります。
事実確認用法は肯定派です。
例:
I know that woman pretty well. In fact, she is my cousin.
「あの女性のことはよく知っているよ。実は、彼女は私のいとこなんだ。」
上の場合、in fact以下があることで、話者の主張(あの女性をよく知っている)を肯定し、その正確さを保証する働きになっていますね。
否定用法はもちろん否定派です。
例:
I thought he was a slow learner, but in fact, he was nearly deaf.
「彼は物覚えが悪いと思っていたが、実は、彼はほとんど耳が聞こえていなかった。」
上の場合、in fact 以下があることで、話者の主張(彼は物覚えが悪い)が明確に否定されていますね。
よく登場する表現ですから、in fact を見たらどちらの用法か考えてみましょう。
rather
「意外と;むしろ」
ratherは辞書で引くと「かなり、けっこう、なかなか、まあまあ」のようにいろいろな日本語があてられて困る単語ですが、結局のところ「予想を裏切る程度に」というニュアンスさえ理解していれば大丈夫です。
ここでいう「予想」とは、自分自身でも話し相手でもいいです。あるいは一般常識でもかまいません。
今回の文を要約すると、「中国語に次いで話者の多い言語は英語だが、中国の人口に比べてイギリスの人口はrather smallだ」となります。
この文の場合、読み手が次のような予想をすることになります。
「中国語話者が一番多いのは中国の人口が一番多いからだ。ということは、二番目に英語話者が多いということは、イギリスの人口が二番目に多いからだ。」
ところがこの予想が裏切られます。「多いと思ったら少なかった」わけです。このニュアンスを出すのがratherというわけです。
※実際のところ、中国の人口は約13.86億人、イギリスの人口は6602万人(ともに2017年)。
実際に人口を比較すると約20倍の差があるため、rather smallを「かなり少ない」と訳しても大きな問題はありませんが、上の「和訳を見る」ではratherのニュアンスを優先して訳しています。
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