センター試験が終わり、2次試験まで残すところ1ヵ月あまりとなりました。
これまでに私が見てきた阪大合格者が、この期間に何を考え、どのような勉強の仕方をしていたかをお伝えします。
少しでもこの記事がお役に立てば幸いです。
大阪大学の2次試験直前に役立つお薦め参考書とその使い方まとめ
お薦め参考書
阪大の問題は良問揃い
お薦めのうち一つは阪大の、もう一つは東大の過去問です。
まずは阪大の方から説明します。
基本的に旧帝大クラスともなれば、ある程度過去問は解いているだろうと思いますので、そういう人向けの話です。上の商品写真でも分かる通り、お薦めしたいのは最新のものではなく、むしろなるべく古い年度が掲載されているものです(1989年~)。
※さらに古い年度もamazonなどで古本を検索すれば出てきますが、誰でも入手できるものではなく、解答・解説の質などもやや劣るので、これ以上遡る必要はありません。
和訳・長文総合・自由英作文・和文英訳と、非常にバランスの良い入試問題を長年に渡って実施しています。
私は個人的に阪大の問題形式がとても好きなので(勉強に向いていてとても力がつきやすいという意味で)、阪大志望者は阪大の過去問を徹底的に潰していくだけでも十分実力がつくと信じています。
実際、阪大以外の旧帝大を志望する生徒にも、夏や秋に課題として数年分解かせたりもしており、毎年生徒の実力向上に一役買ってくれています(現役の東大・京大志望者には高2の夏に解かせたりもします)。
というわけで、阪大志望者は、少なくとも上記の過去問集を利用して、ぜひとも1989年から現在までコンプリートしてください。本当に良問揃いです。
良問の判断基準
先に断っておきますが、ここで言う良問とは、個々の問題1つ1つを指すわけではなく、大学単位、つまり、複数年解くことを念頭に置いた上での評価です。
阪大の問題は、1回きりではなく、続けて解くほど英語力を高めてくれると私は感じているのです。
私が良問と判断する根拠の一つに、毎年の形式変化がほとんどないという点があります。
私はときどき作問者の立場にも立つことがあるのですが、過去の形式を踏襲する場合、作問作業がとても楽なのです。
長文であれば語数の目安が決まっているし、さらに設問形式までおよそ決まっていれば、どういう部分を問うかという点で題材選定の根拠も明確になります。
制限時間も重要です。入試の難易度というのは、問題そのものの難易度だけでなく、時間制限に余裕があるかどうかでもだいぶ変わります。
毎年コロコロ形式が変わる大学の問題だと、作問者が設定する制限時間にあまり根拠がなく、まあこんなもんだろ、というような適当な決め方になりがちです。
しかし、毎年一定の形式の場合、各年度の成績推移などから適切な量というのが明確に見えているものです。その結果、短すぎず長すぎず、絶妙の量を出題することができるのです。
そして、もう一つ大切なのが、問題が公開されているという点です。受験生は当然過去の問題を熟知した上で受験に臨むことが想定されますが、これが毎年増えていくわけです。
つまり、過去問にしっかり取り組んでいれば、受験生は年々賢くなっているに違いない、と出題者側は考えてもいいのです。
ということは、年を経るにつれ、少しずつ問題の難易度が上がってきている可能性もあるわけです。
だとすれば、受験生は古いほうから順に解いていけば、緩やかに難易度の上がっていく問題を解くことができ、知らず知らずのうちに英語力がアップしていても不思議ではないのです。
まあ、実際のところそこまで難易度がコントロールされているとは思いませんが、普通、一度出した問題を再び出すことは考えにくいですから、重複することなく万遍なく問われることで、幅広い知識を定着させることができるのは間違いないと言っていいでしょう。
以上の点に合致していて、かつ問題の質まで含めて私がお薦めするのは、東大、阪大の他は、九州大、神戸大などです。
東大の問題も良問揃い
私の他にも同じように阪大好きの人間が何人かいますので、そうした指導を受けている人がある程度いると想定し、阪大の問題を全部やってしまった後は何をやればいいかについてもお話しします。
もうお気づきだとは思いますが、それが東大の英語です。先ほど書いた良問の基準にもしっかりと当てはまります。
ただし、これに関しては、絶対にやってほしいというより、余裕がある人がさらに上を目指すためのものという位置づけです。
問題も全問解く必要はなく、たとえば第1問(要約)や第3問(リスニング)などは不要と言っていいでしょう。
もし京大志望から変更した人など、まだあまり阪大の過去問を進めていない人は、ぜひそちらを優先してください。
また、駿台から阪大模試の過去問も出ていますので、まだの人は少なくとも最新版だけはやりましょう。東大の過去問はその次でかまいません。
なお、阪大の自由英作文問題については下記の記事に全年度分をまとめています。
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