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【大学入試改革】記述式見送りを表明、萩生田文科省が会見

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共通テストを12月や1月上旬に早めることも再度検討しましたが、12月については受験までに高校の学習内容を修了することができないことや、各種の体育大会や文化行事の日程との関係などから難しく、1月上旬に早めることについても、年末年始の時期に試験問題の配送や厳重な保管などを確実に行う上で問題があり、困難との判断に至りました。

自己採点については、2度の試行調査において国語の約3割が自己採点と採点結果が不一致となりました。これについては正答の条件に基づく採点の仕方について説明した資料を年度内に周知することに加え、模擬答案を用いた自己採点動画の提供による自己採点シミュレーションの支援なども検討いたしました。これらによって、一定程度の改善が期待できるとのことでありましたが、自己採点の不一致を大幅に改善することは困難であるということでありました。また、作問の工夫によって自己採点しやすい設問にすることも検討いたしました。しかしその場合、論理的な思考力や判断力を評価するという、記述式問題導入の本来の趣旨を損なうことになりかねないとの判断に至ったとのことであります。

これを受け、文部科学省としては、採点体制について、採点事業者として必要な数の質の高い採点者の確保ができる見通しは立っていることは認められるものの、実際の採点者については、来年秋以降に行われる試験等により選抜・研修の過程を経て確定するため、現時点では実際の採点体制を明示することができません。

採点の精度については、様々な工夫を行うことにより、試行調査の段階からさらなる改善を図ることはできると考えておりますが、採点ミスをゼロにすることまでは期待できず、こうした状況の下で、試験の円滑かつ、適正な実施には限界があると考えております。

自己採点については、様々な取り組みを行うことにより、一定の改善を図ることができることは確認しましたが、採点結果との不一致を格段に改善することまでは難しく、現状では、受験生が出題する大学を選択するにあたって支障になるとの課題を解決するにはなお不十分だと考えています。

この間、国会審議をはじめとして、本件に関し様々なご意見が出され、受験生の立場に立って早く結論を出すことが何をおいても重要だと考えて参りました。これらのことから、再来年1月実施の大学入学テストにおける記述式問題の導入については、受験生の不安を払拭し、安心して受験できる体制を早急に整えることは現時点において困難であり、記述式問題は実施せず、導入見送りの判断をいたしました。

参考:https://abema.tv/video/episode/89-93_s10_p2646

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