問題と解答はこちら↓
第3問A
正解・配点
問1:3(3点)
問2:2(3点)
和訳・解説
本文
あなたは英国にあるホテルに泊まる予定を立てています。あなたは旅行支援サイトのQ&Aコーナーで役立つ情報を見つけました。
2021年3月にキャッスルトンのホーリーツリーホテルに宿泊しようかと考えています。このホテルはおすすめですか?また、バクストン空港からは行きやすいですか?(Liz)
回答
はい、私はホーリーツリーを強くおすすめします。私は2回泊まったことがあります。代金は高くなく、それでいてサービスは最高ですよ!それに素敵な無料の朝食までついてきます。(アクセス情報はここをクリック)
ホテルまでの道のりについて、私の経験を伝えさせてください。
初めて訪れた時は、地下鉄を使いました。安くて便利だからです。電車は5分おきに来ますからね。空港から、レッドラインに乗ってモスフィールドまで行きました。ビクトリア駅行きのオレンジラインへの乗り換えは普通ならば約7分ほどなのですが、道順がはっきりせず、私は5分よけいにかかってしまいました。ビクトリア駅からはバスに10分乗るとホテルに着きました。
二度目は、高速バスを使ってビクトリア駅まで行ったので、乗り換えの心配はありませんでした。ビクトリア駅で見つけた告知によれば、2021年の夏まで道路工事があるとのことでした。今は市バスでホテルまで行くのに普段の3倍の時間がかかります。バスは10分間隔で運行していますが。歩いて行くこともできますが、天気が悪かったので私はバスを利用しました。旅行を楽しんでくださいね!(Alex)
※図省略
【解説】
90年代後半から2000年代初期あたりのセンター試験第5問のような雰囲気がある。数字の見落としや読み違いがミスに直結するので、焦らず慎重に、しかし速く読み取っていく必要がある。メモを取るのも有効だろう。
【語句】
・recommend O「Oをすすめる」
・inexpensive「安価な」
・brilliant「素晴らしい」
・underground「地下鉄」
※イギリス英語では tube とも。
・convenient「便利な」
・transfer「移動する/乗り換える」
・directions「指示/説明」
・extra「余分な」
・notice「注意書き/告知」
【文法】
・I’m considering staying at ~
⇒ consider Ving「Vしようと考える」は動名詞の重要知識。
・my own experience
⇒ この own は所有格の直後に用いて「~自身の」と所有格を強める働きをしている。動詞の own「所有している」と区別すること。
・every five minutes
⇒ 「5分おきに/5分間隔で」の意。every は基本的に単数形の名詞と組み合わせて用いるが、このような「every+数詞+名詞複数形」という形もよく使われるので押さえておきたい。
・ten-minute bus ride
⇒ 「数詞+名詞複数形」がハイフンで結ばれると1つの形容詞として扱われるが、その場合名詞が複数形から単数形に変わることに注意。またここでの ride は「乗ること」といった意味の名詞。
・I found a notice saying ~
⇒ この saying は現在分詞で、直前の notice を修飾している。ここでの say は「書いてある」といった意味。
・it takes three times as long as usual to get to the hotel by city bus
⇒ この it は仮主語であり、後にある to get ~ by city bus までと置き換えて読む(不定詞の名詞的用法)。また、take long は「時間がかかる」という意味の熟語だが、この long の前に倍数比較表現である three times as が来たことによって「3倍時間がかかる」となっている。long の後にあるもう一つの as は「~と比べて」の意味を持つため、as usual で「普段と比べて」となる。
設問・選択肢
問1 Alex の回答から、Alex は[16]ということがわかる。
- ホテルの便利な立地を高く評価している
- キャッスルトンへの最初の旅行では、ビクトリア駅で迷子になった
- ホテルはお金を払うだけの価値があると考えている
- 2回とも空港から同じ経路を使った
【解説】
Alex の回答の第1段落では、ホーリーツリーホテルは安価でサービスが良いということを述べているので 3 が正しい。
1 は「便利な立地」が誤り。道順がややこしいことは第2段落で書かれている。2 は「ビクトリア駅で」が誤り。道が分からなくなって5分余分に使ったのはモスフィールド駅である。4 は「同じ経路」が誤り。1度目は地下鉄、2度目は高速バスである。
【語句】
・appriciate O「Oを高く評価する」
・location「立地/所在地」
・get lost「道に迷う」
問2 あなたは2021年3月15日午後2時に空港から公共交通機関で出発しようとしている。ホテルに着くのに最も早いのはどの行き方か。
- 高速バスと市バス
- 高速バスと徒歩
- 地下鉄と市バス
- 地下鉄と徒歩
【解説】
図に書かれた時間は以下の通り。
・レッドライン:25分
・オレンジライン:10分
・高速バス:40分
・市バス:10分
・徒歩:20分
これに Alex の記述内容を加える。
・レッドラインからオレンジラインへの乗り換えに約7分かかる
・市バスは道路工事のせいで普段の3倍の時間がかかる
これらの条件をあてはめると、
1:40+10×3=70(分)
2:40+20=60(分)
3:25+7+10+10×3=72(分)
4:25+7+10+20=62(分)
以上より、最も早いのは 2 である。
【語句】
・depart「出発する」
・public transport「公共交通機関」
・on foot「徒歩で」
第3問B
正解・配点
問1:4→2→1→3(3点)※完全解答
問2:2(3点)
問3:2(3点)
和訳・解説
本文
あなたのクラスメイトが、学校のお知らせの中の次のメッセージを見せてきました。これは英国からの交換留学生が書いたものです。
ボランティア大募集!
みなさん、こんにちは。私はセーラ・キング、ロンドンから来た留学生です。今日はみなさんにある大事なことを伝えたいと思います。
みなさんはさくら国際センターについてご存知かもしれません。日本人と外国人が互いに知りあうための貴重な機会を提供しています。料理教室やカラオケ大会といった人気のイベントが毎月開かれています。しかし、深刻な問題があるのです。建物が老朽化してきていて、修理にはだいぶお金が必要になるのです。センターを存続させるための募金活動をするにも、多くの人手が必要なのです。
私がこの問題のことを知ったのは今から数ヵ月前のことでした。街で買い物をしていると、何人かの人々が募金活動に参加しているのを見ました。活動のリーダーである Katy に話しかけると、その時の状況について教えてくれました。私がいくらか寄付をすると、彼女はお礼を言いました。町長に資金援助の依頼をしたものの、断られてしまったということも教えてくれました。彼女たちは募金活動をする以外に選択肢がなかったのです。
先月、私はセンターの芸術についての講義に参加しました。私はまた募金活動をしている人々を見て、彼らを手伝おうと決めました。道行く人に寄付を求めることに私が加わると、彼女たちは喜びました。私たちは頑張ったのですが、人数が少なすぎてあまりお金は集まりませんでした。Katy は泣きそうな顔をして、もうすぐあの建物が使えなくなってしまうと言いました。私はもっと何かしないといけない気持ちになりました。その時ひらめいたのです。他にもまだ手伝いたいと思ってくれる生徒がいるかもしれないと。Katy もそれを聞いてとても喜びました。
私は今、さくら国際センターを助けるための募金活動に参加する人を求めています。今日メールをください!交換留学生の私が日本にいられる時間には限りがありますが、できるだけのことはしていきたいと思っています。共に協力しあうことで、本当に何かが変わるかもしれないのです。
クラス 3 A
Sarah King (sarahk@sakura-h.ed.jp)
セーラ・キング
【解説】
シンプルな英文で読みやすい。メモを書いたり下線を引くなどして丁寧に読めば間違えることはほぼないだろう。
【語句】
・share A with B「AをBと共有する」
・hear of O「Oについて知っている」
・provide A for B「AをBに提供する」
・valuable「価値のある/貴重な」
・opportunity「機会/好機」
・resident「住人」
・get to know each other「知り合う」
・repair「修理」
・raise fund「資金を集める」
・maintain O「Oを維持する」
・learnt = learned ※イギリスつづり
・ask A for B「AにBをお願いする」
・town mayor「町長」
・financial「経済的な」
・reject O「Oを拒絶する/Oを却下する」
・fund-raising「資金集め」
・attend O「Oに参加する」
・donation「寄付」
・tearful「泣きそうな」
・be willing toV「Vすることを厭わない」
・delighted「大喜びした」
・make the most of O「Oを最大限に利用する」
・make a difference「変化を生み出す」
【文法】
・opportunities for Japanese and foreign residents to get to know each other
⇒ opportunity for O toV「OがVする機会」の意。opportunities を不定詞 to get が後ろから修飾(後置修飾)しているのだが、その間に意味上の主語が割り込んだ形になっている。不定詞の意味上の主語は基本的に for を伴う名詞である。
・while shopping in town
⇒ この shopping は名詞の「買い物」ではなく動詞「買い物をする」の意。while Ving で「Vしている最中に」の意。この Ving は動詞から派生した準動詞であり、純粋な名詞は while と組み合わせにはならない(代わりに during を使う)。
・saw some people taking part in ~
⇒ see O Ving「OがVしているのを目にする」の形。take part in O「Oに参加する」も重要。
・She told me that they had asked the town mayor for financial assistance, but their request had been rejected.
⇒ 主節の told(過去形)に対して that 節中では had asked / had been rejected(過去完了形)となっており、話している内容がそれ以前に起こったことであることを示している(いわゆる大過去)。
・They had no choice but to start fund-raising
⇒ この but は前置詞で「~以外に」の意。have no choice but toV「Vする以外に選択肢がない」は頻出。
・there were too few of us to collect much money
⇒ too ~ toV「~すぎてVできない/Vするには~すぎる」
・Katy told me that they wouldn’t ~
⇒ この would は主節の動詞 told に時制が一致することによって will が変化したもの。この時の Katy の視点から見れば未来のことだが、この文を書いているセーラの視点から見れば過去の出来事であるということ。
・The idea came to me that ~
⇒ 後ろの that 節は主語 the idea と結びつく「同格」の役割。came to me は短く、that 節は長くなるので長いものは後回しということでこうなった。
設問・選択肢
問1 次の出来事をそれが起こった順番に並べよ。
- セーラがセンターのイベントに参加した。
- セーラがセンターにお金を寄付した。
- セーラが katy にある提案をした。
- 活動者たちが町長に援助を依頼した。
【解説】
流れとしては「Katy たちが町長に資金援助を求めたが断られる」→「セーラが Katy と出会い、募金する」→「セーラがセンターの芸術関連の講義に参加する」→「セーラが Katy にある提案をする」となるので 4 → 2 → 1 → 3 が正しい。
【語句】
・put O into ~ order「Oを~の順番に並べる」
・order「順番」
・donate O「Oを寄付する」
・make a suggestion「提案する」
・campaigner「活動者」
【文法】
・order in which they happened
⇒ 「前置詞+関係代名詞」が先行詞に order「順番」をとった形。
問2 あなたはセーラのメッセージから、さくら国際センターが[22]ということを知った。
- 海外居住者に経済的支援を与えている
- 友人関係を築く機会を提供している
- その地域の人々に会報を発行している
- 交換留学生を英国に送っている
【解説】
本文第2段落のはじめの方でさくら国際センターは日本人と外国人が知り合う機会を提供していると書かれているので 2 が正しい。その他の選択肢については一切記述がない。
【語句】
・aid「援助」
・develop O「Oを生み出す/発展させる」
・publish O「Oを発行する」
・newsletter「会報」
・community「地域住民」
問3 あなたはセーラのメッセージを読んで活動を支援することに決めた。まず最初に何をすべきか?
- センターでイベントの宣伝をする
- セーラと連絡を取って詳しい情報を得る
- 学校でボランティア活動を組織する。
- 新たな資金集め運動を始める。
【解説】
最終段落に「今日メールをください!」と書いてあるので、最初にすべきこととしては 2 が正しい。
【語句】
・advertise O「Oを宣伝する」
・contact O「Oと連絡を取る」
・further「さらなる」
・organise O「Oを組織する」
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