センター試験が終わり、2次試験まで残すところ1ヵ月あまりとなりました。
京大の2次試験の英語はここ数年で大きな形式変化がありましたので、従来の和訳・英訳特化型の勉強法が通用しづらくなり、受験生の間に戸惑いが見られます。
果たして京大英語の受験者は、あと1ヵ月のこの期間に何をすべきで、また何をすべきでないのでしょうか。
京都大学の2次試験直前に役立つお薦め参考書とその使い方まとめ
お薦め参考書
見ての通り、東大の過去問です。
もちろん、単に知名度や難易度で選んでいるわけではありません。以下にこの理由を説明していきます。
形式変更によって何が変わったか
長らく長文下線部和訳2題+和文英訳1題という質実剛健といった形式でしたが、2015年度より徐々に変更が加えられ、2018年度においては設問のバラエティが増え、かなりオーソドックスな2次試験といった形になりました。
形式変更前であれば、和訳と英訳をとことん突き詰めるだけで良かったのですが、これでは現在の形式に対しては対策として不適切です。
要するに、求められる英語力が変わったのです。
京大英語の形式変化は本気の証
センター試験の廃止など、最近は大学入試全体に変化が起こっていますが、これは英語4技能(読む・書く・聞く・話す)教育を重視すべきという文部科学省の方針によるものです。
これに伴い、日本全国の大学の英語の問題で少なからず変化が起きているのです。京大もその一つにすぎません。
大学入試はその大学の教育方針を示すある種の指標のようなもので、ブレずに貫くことも一つの方法のようにも思えますが、京大は長年続けてきた伝統的な形式を「捨てた」のです。
このように書くと多少はその動きの重大さが伝わるでしょうか。
あれほど特徴的な、和訳2題と英訳1題という京大形式を廃止したわけですから、その本気度は確かです。新しい英語の問題は新しい京大の目指す方針がしっかりと詰め込まれているのでしょう。
生半可な対策では太刀打ちできません。
もちろん過去問演習も大事ですので志望者はある程度こなしてきていると思いますが、新しく出題され始めた自由英作文や、読解における和訳以外の設問(下線部内容説明や適語挿入など)にきっちりと対応するためにも、同じ国内最難関の大学で、設問形式が多様性に富んでいる東大の入試問題を解いてみることを強くお勧めします。
東大英語は良いとこ取りでOK
ただし、全問を解く必要はなく、第2問(英作文)、第4問B(和訳)、第5問(長文読解)を解けば十分でしょう。余裕があれば、英文読解力とともに日本語の記述力を鍛える意味で第1問(要約・文挿入など)に取り組むとなお良いでしょう。
さらに、できれば、まるまる1回分をきっちり時間制限を設けて解くとなお良いです。東大英語の真価は厳しい時間制限の中でこそ発揮されますから。
赤本・青本だと分厚すぎて解きにくいという人も多いと思います。その場合は、東進ハイスクールの過去問データベース(無料会員登録が必要)を利用しましょう。問題をダウンロードして冊子の形になるように印刷すれば、本番と同じように解くことができます。
第3問(リスニング)を除く場合の制限時間は90分です。ぜひ解いてみてください。
ちなみに、ほとんどの人がご存じだとは思いますが、京大模試の過去問が河合と駿台から出ています。もしまだ解いていないのであれば、最新年度の(形式変更後に作られた)問題に関しては東大の過去問よりも優先して解いておいたほうがいいでしょう。
新しく出題されている自由英作文問題については下記の記事に全てまとめていますので参考にしてください。
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